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歯の衛生週間 6月4日から 上手なお手入れの仕方は?②

◇磨き方のコツ

 ライオンで情報提供を担当する「オーラルケアマイスター」の平野正徳さんに、歯磨きのコツを聞いた。

 まずは歯ブラシの選び方。毛の硬さは「ふつう」が一番おすすめという。歯ぐきから血が出ている時は「やわらかめ」を。「かため」は磨いた実感があり、歯垢(しこう)除去力もあるが、「ふつう」でもきちんと磨けば落とせる。

 歯周病予防を意識する人は、毛先が細い歯ブラシを使うと、歯と歯ぐきの間にきちんと毛が届く。

 次に磨き方。平野さんは「歯に対して垂直に歯ブラシを当て、1~2本ずつ磨くのが基本。歯周病予防には、45度の角度で歯ブラシを当て、歯と歯ぐきの間に毛が入るように」とアドバイスする。

 歯並びに凹凸がある人は、ブラシを縦にして1本ずつ磨こう。力加減は「弱すぎると汚れが落ちませんが、押しつけすぎると歯ブラシの毛が曲がり、表面が磨けない。歯ぐきも傷つけてしまいます」と注意を促す。

 磨く時には、歯ブラシの先端や両脇などの角をうまく使うと効果的だ。前歯の裏は「かかと」と呼ばれる下側の角を使うと汚れが落としやすい。磨きにくい奥歯は「つま先」の先端部分で丁寧に。

 歯ブラシの毛先が広がったり、毛のコシがなくなってきたら、取り換え時。毎食後に磨く人の場合、目安は約1カ月だ。

 ◇電動歯ブラシ

 小型化・軽量化が進む電動歯ブラシが使いやすくなっている。機能も多様な商品が登場しているが、一方で「使いすぎると歯が削られる」という指摘もある。

 メディカルセンター歯科(東京都渋谷区)の松下秀明院長は「歯の表面のエナメル質は硬いので、ブラシで削られることはない」と断言する。ただ、研磨剤入りの歯磨き剤と一緒には使わない方がいいという。また、歯ぎしりの癖がある人は、エナメル質が薄い歯の付け根部分に細かいひびが入り、歯ブラシでえぐってしまう可能性がある。

 松下院長は「電動歯ブラシは、きちんと歯に当て、磨き残しがないように使えば、自分の力で磨くより楽」という。歯ブラシを小刻みに動かす必要がなく、腕への負担が少ないため、時間をかけて磨くこともできる。「忙しい朝や昼は5分程度でも、夜は丁寧に。湯船につかりながら、20~30分かけて磨くといい」と話す。

 歯ぐきが腫れている場合は、出血を恐れずに磨いた方がいいという。

 「歯ぐきの腫れは、うっ血している状態。きれいな血に入れ替えないと症状は改善しません」

 丁寧に磨けている人でも、半年に1回は歯科医師にチェックしてもらう方がいい。既に虫歯が多い人は、虫歯になりやすい原因があるため、3カ月に1回は通院しよう。

 ◇歯の間もお掃除

 歯ブラシを上手に使っても、歯と歯の間にある汚れを落とすのは難しい。歯間の歯垢の除去率は、歯ブラシだけだと58%だが、フロスを加えると86%、歯間ブラシを使うと95%にまで上がるという調査結果もある。

 細いナイロン糸の束で作られているフロスは、狭い隙間(すきま)の汚れも落とせる。不慣れな人は、柄が付いたタイプの方が使いやすいが、使い捨てなので割高になるのと、奥歯の間は磨きにくいのが難点だ。フロスを使う習慣ができたら、糸を指に絡めて使うロールタイプに挑戦してみよう。

 歯間ブラシは、2本の歯と歯ぐきの間をきれいにするのに役立つ。太さの種類が多様なので、まずは細めのものから始めたい。不慣れな人は、芯が軟らかいタイプで試すと安心だ。隙間がないのに無理に押し込むと、歯ぐきを痛めてしまうのでやめよう。