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患者を生きる 根気よく発音練習続けた 子どもの病気 口唇口蓋裂2

上唇と上あごがくっつかず、すき間が残る形成不全「口唇口蓋裂」の状態で生まれた。生後7ヶ月で上唇、2歳で上あごの奥のすき間を閉じる。声を出すときには、上あごの奥の粘膜がのどの壁をふさぎ、呼気はすべて口に流れる。呼気が鼻へ抜けると正確な発音ができない。上あごの奥の手術は、のどをふさぐ機能を向上させる目的もある。のどを閉じる機能が不十分だと、口の中で作る「破裂音」という音をのどで作る自己流の発音が、身につくことがある。
 4歳から言語治療を始めると発音はみるみる上達した。小学校に上がるころには、日常会話に困らなくなっていた。
                   朝日新聞 2012.2.22