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患者を生きる 閉じて終わりと思ったが 子どもの病気 口唇口蓋裂1

胎児の上唇や上あごは三つの部分が組み合わさってできるが、それらがくっつかないまま生まれることがある。上唇の左右に2ヵ所と、口の中の上の部分(口蓋)に、形成不全によるすき間があった。重い口唇口蓋裂だった。最初の手術は生後7ヶ月。上唇のすきまを閉じた。
 2歳になった直後、河合さんは、のどの奥にある軟らかい部分の粘膜だけを縫い合わせた。上あごの前方の骨がある硬い部分を手術すると、上あご全体の成長を邪魔するため、時間をおいてすき間を閉じることにした。「2回法」という手法だ。最小限の閉鎖手術は終わった。発音やかみ合わせの悪さなどの課題と根気強く、付き合っていかなければならないことがわかった。
                   朝日新聞 2012.2.21