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「食いしばって」生きてませんか?

30代の女性が虫歯などで治療に来てチェックをすると、最近気になるのが「食いしばり」。治療歯の詰め物が削れていたり、歯茎が退縮していたり、程度の差はあれ兆候のある人が本当に多いんです。「食いしばっている」ときの力は、歯科矯正時に歯にかかる力の数十倍に。主な原因は、噛み合わせの悪さとストレス。ストレス発散のための生理的な情動行動のひとつでもいえるでしょう。
 メカニズムは明確ではありませんが、「食いしばり」は今を生きるほとんどの人がしていると言っても過言ではない現代病のひとつ。ただ、無自覚な人が圧倒的に多いのも事実。
 「食いしばり」と同時に「歯ぎしり」の可能性もチェックすべきでしょう。「歯ぎしり」は睡眠中に行い、「食いしばり」は日中、夜間にかかわらず無意識のうちに行っています。日常的に顎が正しい位置にある場合、上の歯の裏の部分に舌が来るので、上下の歯はぶつかり合うことはありません。しかし、顎が歪むと噛み合わせが悪くなったり、歯が割れたり、詰め物が取れたり、と歯だけでも悪影響がたくさん。むしろ、今挙げた症状で治療に来て、原因が「食いしばり」とみつかることもあります。
                 ヴェリー 11.9月