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指しゃぶり、おしゃぶりがかみ合わせに及ぼす影響

北海道倶知安保健所 主任技師 丹下 貴司先生(歯科医師)
 指しゃぶりの発現は、胎児期から存在するもので子どもの発達過程における生理的な行為であるが、3歳以降も長期にわたり見られる場合には歯列への影響が強く懸念される。医科の立場から見た場合「指しゃぶりは生理的な人間の行為であるから、子どもの生活環境、心理的状態を重視して無理に止めさせない」という意見が多い。このことを受けて平成18年1月に小児科と小児歯科の保健検討委員会から統一的見解が示され、全体として指しゃぶりについては3歳頃までは、とくに禁止する必要がないが、3歳以降に頻繁に続く場合には、小児科医、小児歯科医、臨床心理士などによる対応が必要であるとされている。
 おしゃぶりついての問い合わせが多くなっています。ちまたでは、「鼻呼吸が身につく、口呼吸による生じる可能性のある小児ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎を予防できる」「体の発達や病気予防のために重要なので、3~4歳ころまで続けた方がよい」など言われていますが、小児科の立場からみると「赤ちゃんの口呼吸と病気の関係は科学的に証明されていない」とし、前述とおしゃぶりの使用については否定的です。歯科の立場でも「歯の生える前のおしゃぶりの使用は問題ないが、3歳以降も長期にわたり使用した場合、歯並びに悪影響が出る可能性がある」とされています。このことから、
①おしゃぶりは必要がなければ使用しない
②やむを得ずおしゃぶりを与えた場合にも1歳6ヶ月ころまでには使用を止める方向で育児指導を行うことが望まれます。
 参照「小児科と小児歯科の保健検討委員会 報告掲載ホームページ」
    http://jspd.or.jp/public/about