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唾液の分泌を促せば口臭予防につながる

子どもの頃に周囲から「口がくさいよ」と言われて傷ついたことはありませんか?実は多くの人がひそかに口臭に悩んでいます。もし口臭を指摘されたことがなくても、知らず知らずのうちに口臭を発しているかもしれません。
 口臭の原因となるニオイ物質は、口腔内にある揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれるものです。これは、口腔内に存在する嫌気性菌が食べかすを分解することで発生します。VSCを発生させないためには、口の中をきれいに保つ必要があります。口臭を予防するためにも、まずは毎食後に歯磨きをして口腔内を清潔に保ちましょう。
 歯と歯茎の隙間に詰まった食べかすは、自分で取り除きにくいので、可能なら年2~4回、歯科医院に通ってクリーニングしてもらうとなおよいでしょう。そしてもうひとつ、嫌気性菌が活動しにくい状態にすること、つまり酸素をたっぷり含んだ新しい唾液を分泌し続けることも大切です。起床時に口がネバネバし、息が臭くなるのは、寝ている間に唾液の分泌が減るからなのです。
 唾液の分泌を促すためには、よく噛んで1日3食とることです。朝に食欲や時間がなくても、リンゴをひときれ食べるだけでずいぶん違います。また、緊張やストレス、睡眠不足で交感神経が活発になると唾液の分泌が抑制されます。ときどき深呼吸をすること、十分に睡眠をとることを心がけましょう。そして口腔内が乾燥しないように、できるだけ鼻呼吸を意識しましょう。
 口腔内の乾燥を防ぐため、水をこまめに飲むことも有効です。あとは意識的に表情をよく動かし、唾液を分泌する唾液腺を刺激するのも効果的です。
                メトロポリターナ 11.6月