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楽器の練習で口唇が…銀や銅でも感作は成立

2011年7月16日、17日に甲府市で開催された日本皮膚アレルギー接触皮膚炎学会で、第一クリニック皮膚科・アレルギー科(名古屋市中区)スキンサイエンスセンター長の杉浦真理子氏は、楽器による接触皮膚炎を2例報告した。トロンボーンとトランペットが原因で接触皮膚炎を発症した、いずれも10歳女児の症例だ。

「報告例が多い原因物質についての情報を頭に入れつつ、飲んでいる薬や仕事内容や趣味、定期的に通っている場所や日々の習慣について問診することが大切だ」と話す、第一クリニック皮膚科・アレルギー科の杉浦真理子氏。
 イオン化しやすく金属アレルギーのアレルゲンになりやすい物として、ニッケル、コバルト、金、水銀、クロムが知られている。だが、本症例のような銀や銅のケースはまれだ。そのため杉浦氏は、「パッチテストを行わなければ、原因を特定するのがとても難しい症例だった」と話す。