記事一覧

「レバ刺し」の規制検討 提供禁止の可能性も

焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、生食用牛肉の罰則付き衛生基準を検討する厚生労働省の審議会の初会合が28日開かれ、肉だけでなく、内臓のレバーについても、生食の規制の是非を検討することを決めた。

 厚労省によると、肉は表面を削り取る「トリミング」をすれば食中毒の原因となる菌を取り除くことができるが、レバーは中心部まで菌で汚染されている場合がある。今後の議論次第では、飲食店での生レバーの提供が禁止される可能性も出てきた。

 この日の会合では複数の委員が「生レバーが原因の食中毒が相次いでいる。何らかの規制が必要だ」と主張。一方で、食肉の基準づくりを優先させるべきだという意見も出た。

 牛レバーについて厚労省は「生食用としての提供はなるべく控えること」と都道府県に通知。トリミングなど適切な処理をすれば生食を認める牛肉とは区別しているが、実際には飲食店などで広く提供されている。

 基準づくりにあたっては、対象を牛に限定することを確認。馬肉の安全性は現状でも十分に確保されていると判断した。