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改正介護保険法が成立

24時間対応の介護・看護サービスの新設や介護療養病床の廃止延期などを盛り込んだ改正介護保険法(介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律、以下改正法)が6月15日、参議院本会議で賛成多数で可決、成立した。2012年4月1日に施行される。

 今回の法改正の最大の狙いは、「地域包括ケアシステムの実現」だ。交通手段を問わず、おおむね30分以内で移動できる「日常生活圏域」で、介護、医療、住まい、生活支援サービスなどを一体的に提供する体制を整え、要介護者が重度化しても住み慣れた地域で生活を継続できるようにする。

 地域包括ケアシステムの中核となるのが在宅サービスだが、現在、中重度者を支えるサービスは圧倒的に不足している。そこで改正法には、24時間対応の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」や、小規模多機能型居宅介護(「通所」「訪問」「宿泊」のケアを1事業所で一体的に提供するサービス)に訪問看護を組み合わせた「複合型サービス」の創設などが盛り込まれた。