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こむら返りに神経ブロック

布団に入ってうとうとした頃に、ふくらはぎに激痛が──。多くの人が一度は
経験したことがある「こむら返り」。腰椎変性疾患や糖尿病などでは発生頻度が
高く、中には日常生活に支障を来す人も少なくありません。

 こむら返りは、腓腹筋や足指筋に突然起こる一過性の痙攣で、末梢神経の異常
興奮や、筋肉内の電解質異常などが関与していると考えられています。特に発生
頻度が高い腰椎変性疾患の患者の場合、こむら返りに有効とみられているのが、
深腓骨神経ブロックです。深腓骨神経の末梢部、母指と第2指MP関節の間の圧痛点
に、局所麻酔薬を注射する方法で、こむら返りの発生頻度が1カ月に1回以下に減
少したという報告も出ています。

 こむら返りが起こりやすい疾患としては、糖尿病も見逃せません。発生頻度を
減らす治療法には、芍薬甘草湯やタウリンなどの投与、就寝前のストレッチやマ
ッサージがありますが、効果を裏付けるエビデンスは確立されていません。最近
ではマグネシウム(Mg)の効果に着目し、Mgを多く含む緑黄色野菜や雑穀類、海
藻などを積極的に摂取するよう、患者に食生活の改善を指導するケースも出てい
ます。こむら返りに有効な、治療の工夫を紹介しました。