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メタボ健診、見直し開始 実施率低迷で、厚労省

厚生労働省は25日、40~74歳を対象とした特定健康診査、いわゆる「メタボ健診」の見直し作業をスタートした。2008年度に始まった医療制度改革での医療費抑制の目玉施策だったが、実施率の低迷などを受け、開始から3年余りで見直しを余儀なくされた。

 メタボ健診は、生活習慣病を予防することで増え続ける医療費を抑制するために導入された。ルールを弾力的に運用し実施率を高めるのが狙いで、同日立ち上げた有識者検討会で議論して、来年夏までに結論を示し、13年度から適用する方針。

 厚労省によると、09年度の受診率(速報値)は全国で40・5%で、スタート時に掲げた70%を大きく下回った。現行制度では原則として、健診を受けられる医療機関は、健保組合などが選定する仕組みになっている。このため、単身赴任世帯で、夫の勤務地から離れたところに住んでいる妻ら家族が受診できないケースが多発し、受診率の引き下げの要因になっているとの指摘が出ている。