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停電で入院患者8人死亡 たん吸引装置使えず

東日本大震災の被災地、岩手県釜石市の釜石のぞみ病院で、11日の巨大地震に伴い起きた停電でたんの吸引装置が使えなくなり、70~90代の入院患者8人が肺炎などを悪化させ死亡したことが17日、分かった。

 病院によると、入院していた約140人中、半数ほどが定期的なたん吸引の必要な患者で、電動の吸引装置を使っていた。停電後、医師や看護師が手動で吸引して回ったが、8人は気管支にたんが入って誤嚥(ごえん)性肺炎を起こすなどし、16日までに死亡した。

 電気は16日に復旧したが、装置は圧力配管が損傷したため、まだ使えない。他の患者約10人も症状が悪化しており、別の病院への搬送を待っている状態という。