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かむ力 養成センター 給食に導入 早食い防止

 慌ただしい生活やレトルト製品の普及などで、急いで食べられる軟らかい食品が好まれるようになった。それがかむ力を弱め、結果として様々な異変を身体に及ぼす。全国食育推進研究会理事長で日本咀嚼学会元理事長の斉藤滋さんはかつて、各時代の食事を再現してかむ回数と食事時間を調査した。
 それによると、現代人の食事(ハンバーグやスパゲティなど)で、かむ回数は620回で時間は11分。これに対し、弥生時代の食事(もち米の玄米を使ったおこわ、乾燥したクルミなど)で、かむ回数現代の6倍以上、時間も約5倍をかけていた。戦前の食事と比べても、かむ回数と食事時間は現代の倍以上。「幼少期から、かむ力を意識して鍛えないと、あごが十分に発育せず、かみ合わせの異常や顎関節症の要因になりかねない」
                 読売新聞 2010.7.3