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来年度に障害者の実態調査―厚労省

厚生労働省は来年度をめどに、障害者の生活実態や公的サービス需要の調査を全国規模で実施する。4月27日に開催された内閣府の「障がい者制度改革推進会議」の「総合福祉部会」で明らかにした。ただ、同部会の委員からは、厚労省の提案では「当事者の実態を把握できるか疑問」との指摘もあった。

 調査は、総合福祉部会で議論されている「障がい者総合福祉法」(仮称)の制定に向けた基礎資料とする狙いがある。総合福祉部会の部会長や副部会長らで構成する「全国障害児・者実態調査(仮称)に関するワーキンググループ」を5月にも発足させ、秋をめどに試行調査を実施する計画。

 ただ、同部会の委員は「現行の制度を前提にした調査では疑問が残る」「難病患者など制度の“谷間”で苦しむ当事者をワーキンググループのメンバーに加えるべき」などと指摘。直前まで実態調査について知らされていなかった副部会長らも慎重な姿勢を示した。

 このため、厚労省が同部会の次回会合までに調査の内容を詰めることになった。
( 2010年04月28日 15:37 キャリアブレイン )