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口腔ケア(清掃)<入歯の清掃>

高齢者の多くの方が義歯(入れ歯)を使用していますが、清掃が不十分であったり、取り扱い方が正しく行われていないことがあります。ここでは、義歯について基本的なことを簡単にお話しします。

1. 義歯清掃を怠ると…
・むし歯や歯周病
・義歯性口内炎
・口臭の発生
・義歯床下粘膜の炎症
・細菌代謝物により義歯の材質が変色

2. 義歯の着脱方法5つのコツ
体位安定→頭部を安定
開口度→大きく開けすぎない(唇が横に広がるように)
指→指で口角部を横に押し広げる
順序→大きい方(上顎義歯)を先にすると後の操作が簡単!!
回転挿入→回転するようにして出し入れするとスムーズにできる

3. 義歯の清掃
★食後や寝る前に義歯をはずし、流水下で歯ブラシを使い、食物残査を洗い落とす
★表面だけでなく、内側もきれいに洗う
★バネの部分は、バネを曲げないように小さな歯ブラシで丁寧に洗う
★歯磨き粉は、義歯の表面を傷つけるので使用しない方がよい(義歯専用のものであればOK)
★使わないときは、専用の容器を決め、洗浄剤などを入れた水の中で保管する

※義歯を清掃する場合、通常の歯ブラシでは効果が低いので、義歯専用歯ブラシを使うとよいでしょう。通常の歯ブラシの場合なら、少し硬めのものがよく、歯間ブラシや小さい歯ブラシがバネの内側に使えます。マヒのある方でも、指先のリハビリや機能維持のため、できるだけ本人による義歯清掃を優先させます。また、マヒの程度によって、さまざまな工夫ができるので、歯科医師や歯科衛生士に相談してみましょう。