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あごの骨の壊死 がんや骨粗鬆症治療薬の副作用で発症する可能性。厚労省も注意を呼びかける。

 ビスフォスフォネートは、骨粗鬆症の飲み薬として一般的なほか、乳がんや前立腺がんなどの骨への転移を防いだり、骨髄腫などの注射薬としても広く使われる薬の総称だ。この「骨を守る薬」が逆にあごの骨を壊死させたと03年、米国で初めて報告され、3年後には報告が世界で2500人を超えた。
 ビスフォスフォネートの投与中に抜歯やインプラント、歯槽膿漏などの歯科治療を受けた人は特に注意が必要だという。抜歯後には発症率が8~9倍上がるとの調査もあり、厚労省のマニュアルでは、若年性リウマチなどでステロイド薬を併用している人や糖尿病患者も要注意とされる。
 予防が重要で、患者はビスフォスフォネートを使っていることを歯科医に必ず言うこと、年1、2回は歯科検診を受け、常に口の衛生状態に気をつけること。
       毎日新聞 2009.6.30