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がん治療での口内炎ケア 専用洗口液で痛み軽減

抗がん剤の副作用と言えば、吐き気や髪の毛が抜ける脱毛などが知られているが、口内炎もよく現れる副作用のひとつだ。米国の研究では、抗がん剤治療を受けている患者の4割に起き、うち半分の患者では、痛み止めなどの治療が必要になったり、抗がん剤の減量や中断に至ったりする例もある。
 胃がんや、大腸がん、乳がん、肺がん、骨肉腫、白血病などの治療で起きやすいほか、口の周囲に放射線があたる頭頸部がんや食道がんでは、抗がん剤と放射線の副作用が重なり、口内炎が悪化しやすい。
 同センター歯科口腔外科部長の大田洋二郎さんによると、がん治療に伴う口内炎は、粘膜の広い範囲に起き、痛みが激しい。通常の口内炎に用いられるステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬や張り薬では効果がなく治療も難しいという。
 そこで、大田さんが勧めるのが、①口の中を清潔に保つために歯磨きなどを工夫 ②洗口液などを使い口内炎の湿り気を保つ ③痛みがひどい場合には痛み止めの薬を使うー対処法だ。
          読売新聞 2009.6.25